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 人々はこの五道を這い上がり、やっと人間界に辿り着いた処です。あと一歩の精進で菩薩界に上ります。しかしその前に人間に定められた、約束事を果たさなければなりません。
 しかし、自我に任せて、悪行を繰り返していれば、たちまち修羅や畜生道に堕ちてしまいます。ですから、人々は日々の精進を重ね、菩薩界に到る、約束事を果たさなければ成りません。
 この約束事が、「自我と性根玉」の困難を見抜くことであり、これが創造主の計らいだったのです。これを果たさなければ、人々はいつまでも人間界に留まり、諍いに生き続けなければなりません。

 つまり人々は、この約束事を果たすために、この世に生れた、求道者だったのです。
 言い訳は真実では有りません。言い訳は口先の誤魔化しです。真実に生きるとは、厳しい現実を覚悟しなければなりません。

 宮本武蔵は。艱難辛苦(かんなんしんく)を我に与えよ」と、神仏に祈りました。

 武蔵は、自分の中の 甘え・いいかげん。中途半端・なれあい・あいまい・どっちつかず・ゆるみ・なげやり・怠け心・等々の一切を、行わないことを神仏に誓い、常 に自分の姿勢を正し、自己練磨の試練を、実践することを祈ったのです。

 これを知った愚かな私は、その時から武蔵の真似をして、神仏に祈りました。この愚行は、笑いごとではありません。「あれは間違いでした」と、叫びたい思いです。
 しかし、いまさら改めても、神仏は受け入れてくれないでしょう。

 これに似たチョットした愚行を、「独り善がりのうぬぼれ」が作り出し、それがいつの間


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