「オーガンジー」 とは、元来は綿製品で擬麻加工された光沢のある、硬い感じの薄地で透けて見える織物のことを指します。経・緯とも100番以上の細い糸で織った平織りの布で、シルクのほかにナイロン、アセテート、レーヨン、ポリエステルなどがあります。 |
[透華布」はシルク100 %の薄いオーガンジーを「久游染め」という独特な絞り染めで模様を表現しています。 オーガンジー特有のしなやかさと張りがあり、僅かな風にもそよぎます。 |
当初は綿ローンの薄い生地を「衝立」用に開発し、裏表の模様を変えて重なりの面白さを追求していました。 衝立は自由に置き場所を替えられる良さがある反面、値段も高く意外に置く場所を選びます。
そんな事から布による間仕切りが出来ないものかと、素材をいろいろ追求してきました。「久游染め」は染色の条件から木綿・麻の素材しかできないものと思い込んでいました。しかし必要性からどうしても木綿・麻よりも光沢があってシャリ感があり、透けた時の優雅さのあるシルクオーガンジーで染めたいとの思いがありました。
模様に沿って縫い締めて染色し、乾燥させて再度縫い加工を施します。これを何度か繰り返すことで目的のイメージまで持っていきます。制作途中は中が見えず、ほとんど勘に頼って染めます。一発勝負に近いところがあります。 |
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