絞り染め 久游染め
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 中井久游 プロフィール

ポートレート
1949年茨城県生まれ
’71〜’83年絞りメーカー図案室勤務
東海伝統工芸展、全日本新人染織展、伊丹クラフト展等に出品
’92年第一回「国際絞り会議」招待、「一芸一話」名古屋TV出演
’93〜’96「表現者たち」展、 ’95年名古屋市民芸術祭
’96年中部染色展作家協会賞 ’98年会友賞
’97年第二回国際絞り会議inインド アーチストプレゼンテーション参加
’97〜’99涼を呼ぶガラスと染め展(名古屋 ギャラリー彩)
’99年、’00年日本のベストデザイン展(名古屋 デザインセンター)
Craft Design 2001Tajimi、Craft Design 2004Tajimi(多治見市)
’01年中部総合美術展
’02年ギャラリー坂角、サンゲツギャラリー 、クラフト工房展
ギャラリー141(名古屋)、紀伊国屋画廊(東京)
JAPAN EXPO 2004 in ROS
名古屋、岐阜、犬山、福井、仙台、京都、札幌等各地で個展、グループ展
クラフトデザイナー中部元会員

       

*)久游という名前の意味は 伝統的工芸である絞り染めを生業としてやってゆく覚悟を決めた時、染色のいのちである「水」にかかわりながら久しく遊んでいきたい、との思いで名付けた。 

*)5人兄弟、姉二人を持つ三兄弟の真ん中として生まれ、いわゆるサンドイッチ現象の典型的なひねくれものとして育つ。

*)父親の都合で中2の時に茨城県から愛知県に転校する。元来の自己表現の下手さと言葉の違いやカルチャーショックから対人恐怖症に近い状態なる。中学・高校と暗い学生時代をすごす。

*)高校生の時からギターをいじり始める。23歳の頃からアマチュアバンド「ザ・ツオン」に参加。ギター、フルート、Eベース、バンジョーを担当する。

*)趣味で作曲を始め、NHKの「あなたのメロディー」に二度応募し、二度とも採用される。菅原洋一、弦哲也が歌う。
自分の曲が編曲によってこんなにも変わるものかと驚く。自分でも編曲をしたいと思いチャレンジするがピアノが弾けなければ無理であることを悟って諦める。ピアノが弾けないことを大いに恨む。

*)大阪万博の年に5万円持って日本中を一年間体験旅行。バイトで食つなぎ、ヒッチハイクで廻りながらのさすらいの旅。鹿児島弁、出雲弁、津軽弁などサッパリ理解できず、日本は狭くて広い、豊な文化をもった国であることを実感する。

*)田舎育ちということもあって方言が大好きだ。方言でしゃべっている人を見ると尊敬してしまう。大阪も好きで、関西人と話をしていると関西弁がすぐ移ってしまう。

*)名古屋TV「一芸一話」に出演。この時期はビデオクラブに所属し、様々なイベントの撮影やPRビデオの製作を経験していた時だけに、撮られることよりカメラの位置や調整室のディレクターの動きが気になる。撮るより撮られる方が難しいことを知る。

*)13年ほど絞り製品メーカーに勤務し、図案を担当。ここで絞り技法・染色技法を習得し創作の道に入る。久游染めをはじめ様々な技法を使って、服飾からインテリアまで幅広くものづくりしている。

*)最近は、レストランの内装用の布染めなどにも手を広げて創作活動している。現在は梵字に興味を持ち一般の人向けの新しい洒落た雰囲気のものが出来ないかとローケツ染めを研究中。

*)伝統を継承してゆくということは、決して守っていく事でも保存していくことでもない。「行く川の流れは絶えずして元の水にあらず」のごとく、新しいものをどんどん生み出していく事にあると思っている。それには社会で認知される必要がある。

           家内との似顔絵  SweetRanRan さん 描く

*)昭和初期の古い別荘を大幅改装し、工房兼住宅として住み着いてはや27年。いまだに手を入れながら生活している。

*)家族は夫婦と秀馬(しゅうま)に冬陽(とうよう)の男子二人。A型で山羊座の自分は少数派で他3人ともB型の蠍座だ。妻はまったく化粧気がないので、男ばかりの4人家族みたいなもの。みんな無口で全く静かな我が家です。

*)15年ほどになる猫が一匹。チャミーというまだら模様の雌で、シャワー好き。子供たちが小さい時にはゲートボール場で一緒になって走り回っていた犬みたいな猫。他に雄の外猫が一匹えさを食べにやって来る。決して中に入れてもらえない可愛そうな奴で、男前だが我家の猫には手を出せない気弱な猫だ。

*)自分で出来る事はは自分でやるをモットーに、ガス工事以外は全てやる。幸いなことに妻のお父さんは日曜大工が得意でつい先日も入居時にコンパネのままになっていた広間とDKの床を二人でフローリングに張り替えた。

*)洗濯機が壊れても応急処置で何とかなるし、機械的に壊れた物なら電気的な故障でければ直して使う。自転車のパンク修理ぐらいは子供たちにも教えてある。「人がやれるんなら自分にだって出来る」がモットー。

*)散髪は妻がやってくれる。子供たちも一度も理髪店に行った事がない。長男などは自分の髪も切るが友達の髪も切ってやっている。決して上手いとは思わないのに、友達もよくやらせてくれるものだと感心したりしている。

*)パソコンも全くの素人だったが買ってきて全部自分でセットアップした。ホームページもタグ付けで、気が狂いそうになりながらもソフトの力を借りずにアップした。お陰で今では、おいしい所をパクッて来てはアレンジして自分のHPに活用している。

*)親切な大工さんにも恵まれ、15年ほど前に窓はすべてサッシに換え大屋根の瓦も葺き替えた。地震さえなければまだ30年は使えると大工さんも太鼓判。年月を経てきた家にはその分だけ深い味わいがあり、飽きる事がない。古くなりながら新しくなっていく我家は、とても不思議な家なのです。

*)新築の家と違って、クギでも何でも自由に打ったり出来るところが住み心地のいい所以。年一回のホームギャラリーの時にはディスプレイのために釘の打ち放題で便利この上ない。

*)懸案だった塀の改修も腐っていたトタンを外し、杉板で立派に張替えを済ませることが出来た。これも親方が「自分でやるなら」と材料を提供してくれたお陰。

*)玄関までの通路の横が殺風景なので、庇の下に柱を立てる。3寸5分の檜で、これも親方が無償で提供してくれた物。立派過ぎるほどのもので、とてもいい雰囲気になった。

                   

*)ネコの額ほどの庭は金も手もかけず、自然のままに生えてくる草木がそのままに近い状態で生えている。上に電線が通っていて、野鳥の糞からいろんな木が芽を出してくる。

*)アカメカシワ、クス、ケヤキ、ナンキンハゼ、ネズミモチ、クロガネモチ、イヌビワ、ナンテン、アオキ、トベラ、ツゲ、臭木、サザンカ、ピラカンサなどが生えている。何かの芽が出てくると今度は何が生えてきたのかを観察しているだけでも楽しい。植えた物もあり、鉢上げしたりそのままだったりで余分なのは適当に整理して。

*)食べたあとの種をまいて育っているビワ、モミの木としてまいた種から生えた松なども庭の隅に育っている。サクランボも花が咲くまでになったが虫が入って枯れてしまった。

*)ドクダミやヤマイモがあちこちに繁殖し、シャガ、リュウノヒゲ、ユキノシタ、シダ類、ホトトギス、モモイロヒルザキツキミソウ、ツワブキ、ばら、蔦までが生えている。

*)隣家の庭にはメジロ、モズ、アオジ、キジバト、ヒレンジャク、ジョウビタキ、シジュウカラ、ツバメ、スズメ、ムクドリ、ツグミ ヒヨドリなどが飛来する。それに身近でコゲラをみた時はたいそう感激した。

*)シジュウカラが二階の庇の下に設置した巣箱で営巣。冬はメジロがにぎやかにやってきて、ヒヨドリと折り合いをつけながら好物のみかんを啄んでいる。ヒヨとメジロのやり取りは見ていても面白く、メジロは結構気が強く追いかけられても平気。

*)鉢植えのクスノキにはアオスジアゲハが、毎年産卵して美しい姿を見せてくれる。

*)自然のままというのは無理だとしても、できるだけ手を加えないようにしている。洋風の花はあまり好きになれず、在来の植物が日本の自然には一番よく馴染む気がする。人間も自然の一部である事を何時も感じていたいと思う。

*)デラウェアのつもりで買ってきたぶどうが5年目を向かえ、立派な花が20以上ついている。どうもデラウェアではなく大粒の品種らしいが良く分からない。

              ぶどう棚 2005年5月 

*)雑草という名の植物はない。人間の都合で抜かれてしまう植物は、一体どう感じているのだろう。植物にも感性があるというのに。

*)今、聴診器が売れているのだそうだ。木に聴診器を当てると、養分を吸い上げ盛んに生命活動をしている音が聞こえるのだという。動物も植物も同等の存在であることに気がつくと、物言わぬ植物がいとおしくなる。

*)冷暖房のエアコンも付けず、夏の暑さには汗をかくことで涼を覚え、冬の寒さは炬燵で重ね着することで寒さをしのぐ。足が冷えるクーラーが嫌いで、顔ばっかりが火照る暖房もあまり好きではない。寒いのも嫌いだけどそれも仕方がない。人は何千年も自然に順応して生きてきた。慣れれば結構平気になるものだ。

*)人間は(動物は)誕生して以来ずっと歩く様に出来ているのに、現代人はほんとに歩かなくなった。足の裏には健康のツボがたくさん有るし、歩くことで新陳代謝をよくする。歩かないと都合の悪い事が当然起こってくる。

*)人間は万物の霊長といわれる(俺はそうは思わないが)。高等生物ほど未熟の状態で生まれてくるらしい。人間は十月十日も腹の中にいて、非常に未熟な状態で生まれてくる。立ち上がる事も歩くことも出来ず、目も見えない。

*)どんな情況のところに生まれても、その環境に順応出来るように人間は出来ているらしい。

*)子供は「授かりもの」などではなく、「預かりもの」なのだそうだ。


*)車は道具であって使いこなさないと意味がない。そのためには必要以上に使わない事。車を使うというより車に使われている人が多いし、車がステータスだった時代は終わった。

*)最近は夫婦連れでウォーキングしている姿を良く見かけるようになった。いいことだと思う。結構歩きながら色んな話が出来るし、自然の中に出て風を聞いたり、においを感じたり、風景など四季折々の色んな発見が有る。

*)近い将来、「早起き」と「歩くこと」が社会現象になると思う。今でもそれに類する本が色々発行されているし、関心が高まっている。
もっと進んでそれが出来ない人はダメ人間、という風に言われるときが来ると思うし、車離れが進むだろう。

*)今、もっとも運動不足なのは山村の農家の人だという。車が足代わりでどこに行くにも車を使い、ジョギングもウォーキングもしない。
   

*)飛行機雲を見て数日後の天気が分かる(長く尾を引いていると雨、短いと晴れ)。夕焼けの色にもビックリするほどきれいな時がある。そんな時はすごく得した気分になる。

*)40歳のころに胃の三分の二を切除。大きなポリープが3つもできていて、食べ物が入ると擦れてそこから出血していたらしく、貧血がひどかった。

*)歳を取るという事は熟成するという事。歳を取るほどに人間力、老人力が付くということ。肉体が衰えても脳は衰えない。逆に洞察力・判断力・理解力など知力が高まるという。楽しいじゃないですか。

*)50を目前にタバコをやめる。


*)生きるという事は全てが初体験。そして、何でも経験したもんが勝ち。やったもんが勝ち。でも凡人には大したことは出来ない、それが情けない。

*) Be wind.  「風」という言葉が好きだ。風になりたいと思う。風のようにしなやかに、風のように自由に、そして自在に。いつか風がテーマのメルマガを発行できたらと思う。

*)朝型にシフトして5〜6時に起床。週2〜3回のウォーキングとジョギングをしている。行き会う人に誰彼と無く挨拶する。少しづつ自分が変わって行くのが分かる。

*)朝は動物が一日を無事に過ごすために、脳内ホルモンを最高に分泌してテンションを上げる。ぼんやりしていては他の動物に食われてしまうか、餌にありつけない。早朝に脳が最高の状態になるように設定される。

*)「無いものねだりから有るもの探しへ」、「マイナス思考からプラス思考へ」。今まで生きてきた事は、最高の財産だ。身近なところに幸せの種が転がっている。もう芽が出ているかもしれない。

*)自分が好きになって、初めて人を好きになれる。自分を愛する事と自分勝手とは別。自分のことで精一杯なら人のことは考えなくていい。最近、人を許せるようになった。

*)人間嫌いの人恋し。東林寺の和尚が言っていた。みんなそうなんだと思う。自分を大切に思っている人は、群れたりしない。だけど人間は好きなんだ。


*)手打ちうどんは思っているより簡単にできる。腰のある麺を打つのは結構大変で、素人が一度に打てる量は、せいぜい4〜5人分。   

*)2004年冬からキムチを漬けるようになった。自分が好きなものを好きなだけ食べるには、自分で漬けるのが一番。発酵が進んで酸味が出てくると、塩加減と唐辛子の辛さと酸味がいいバランスとなってなかなかのもの。   

*)白菜は真冬の寒い時期のモノでないと旨味が出ない。旨味成分のグルタミン酸が寒い時ほど蓄積されるらしい。   

*)もっと自分の良さを前に出した方がいいと最近思う。他人と比べないようになって自分の良さが見えてきた。過去にも未来にも自分と言う人間は他に存在しないのだから。   

      2005・5・15 可児市「花フェスタ」  ハンカチノキ

*)最近は何故か白い花が好きになった。ヒトツバタゴ、ヤマボウシ、こでまり、白ばら、シャガ、シロヤマブキ、アカシヤ、エゴノキ、南天、コブシ、ヒメウツギ、ユキノシタ、シャラノキなど。無垢なところがいいのかな。   

*)十人十色。一人も十色。みんないろんな面を持っている。だから占いも当るんだな。   

*)四十八茶、百鼠。黒目の日本人は、色を見分ける能力が優れているそうです。江戸の庶民は奢侈禁止令の間、茶色やねずみ色に無限の色彩を見出し、楽しんでいたという。   

*)色には以前からすごく興味がある。色によって決定的にイメージが変わるし、色によって人間の心も体も左右される。色即是空。

*)目隠しをして真っ青な部屋に入れられると、人の体温や血圧は下がる。逆に真っ赤な部屋に入れられると、体温や血圧は上がるのだそうだ。皮膚で色を感じているらしい。  

*)「人が取るべき責任ある行動はただひとつ。自分が心からしたいことをすることである。それが人生でもっとも責任ある行動であり、その人が負う最高の責任である。」マイク  

*)最近出会った心震える一冊。「ソース SOURCE」マイク・マクマナス著 ヒューイ陽子訳 VOICE出版
 

*)最近、世界規模で天候の異常現象が多発している。特に洪水の被害が目立つ。温暖化によって水蒸気が多量に発生し雲となって蓄えられ、局地的な大雨を降らせる。ヨーロッパでもアメリカでもアジアでも、今年に入って大きな被害をもたらしている。一方で砂漠化。旱魃に山火事。  

*)地球が怒っている。地球規模から言えば人間なんてちっちゃな存在。淘汰されたって不思議じゃない。先ず弱者が最初か。それはあたかも神への生け贄のようにも見える。  

*)地球にとって一番不自然な存在、それが人間。  

*)生存競争の大儀のために大仰に祭り上げて、自己の正当化のために祈る。しかし、神は助けてなどくれない。助けてくれるのは神を崇めている人間そのもの。
 

*)2005年、この年齢になって初めて営業活動なるものを始めた。自分には到底できない事と思っていた。話をするのは嫌いじゃないが、初対面の人に自分の作品を売り込むということが出来なかった。  

*)長い間、屋内に置いていた植物に日光を当てる時のように、少しづつ無理しない程度に始めた。商品の評価も高く、今では飛び込みで話を聞いてもらう事が楽しいと思えるようになってきた。


五大明王
*)梵字に出会い梵字を染め始めて数年が経つ。最近は古代インドのサンスクリット語に秘められた、「言葉」の意味にロマンを感じる人も多い。  

*)知多半島から「梵字」を発信すること、それが今の目標。
一部を除いてはほとんど忘れ去られている「梵字」。一般人が広めようとしていることに密教のお寺の住職から感謝されたりしている。
 

*)百年後の地球は、今の状態が続くととんでもないことになると、日本のスパコン「地球シミュレーター」がはじき出した。  

*)アマゾンが砂漠になる、と恐ろしい結果をはじき出した。全く想定外の南米で大型ハリケーンの発生を予測し、それが現実の物になったことで正確さが実証された。
 

*)その何年も前から、世界的な異常気象が頻発する。すでにその兆候があちこちで起こりはじめた。  

*)平均気温の上昇で熱帯・温帯地域の拡大、海水温の上昇による多雨と乾燥地域の変動。
熱波による旱魃、局地的な大洪水。  

*)永久凍土の溶解、氷河の後退、極の氷の減少、海水位の上昇、デング熱の媒体である蚊の繁殖、農作物の大規模な収穫減少。災害による被害の拡大、難民の発生、食糧不足。  

*)2005年に地球の全人口が65億人を突破。日本ではこの年、ついに人口減少が始まった。

*)2006年4月から「短歌」を始めた。日本語の美しさと豊かな表現の可能性を使って、自然とその有り余る事象の豊かさを言葉で表現したくなった。

*)日記のようにほぼ毎日、一日一首作ることを課題にしている。そのため色んな事に関心が向き、いろんな発見がある。

*)2007年8月24日現在で465日連続で、一回の穴も明けずに続いている。1000首になったら100首選んで纏めてみたい。

*)2016年5月8日 日記短歌が丸10年となり、「気まぐれ短歌」と改題。

  


  静かに流れる風に耳を澄ますと 何かが聞こえてきます。
透明な光りの中を流れる風には 自然からの無言の詩(うた)が託されています。
澄んだ風の声は 静かに心の中を通り過ぎて 何かを残していきます。
 そんな風の声を いつも聴いていたい。
-- 久游 --

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