宮本武蔵の五輪書 解説

「地」の巻 
まっすぐな道を極める事で、その道を起点に放射状にあらゆる世界を極める。自分を知り全体を知る。森を知るためには気と対話し木を理解するだけでなく,自分もその木にならなければ駄目だ。

「水」の巻 
自分の心を水のようにすること。水は方円の容器に従い、一滴となったり海原となったり、緑色になったり融通無碍だ。

「火」の巻 
火は大きくなったり小さくなったり始終変化する。一人と一人の戦も、万人と万人の戦も同じだ。変化の激しい火を見つめるように、一瞬一瞬を緊張して日々鍛錬し、どんな状況にでも対処できるように。

「風」の巻 
他の事を良く知らなくては弁え(わきまえ)もなりがたい。本当の道を知るためにも、他を知る必要がある。なになに風という言葉から発想して、自分の兵法の素晴らしさを説く、諧謔の遊び心。

「空」の巻 
道理を得ては道理を離れ、兵法の道を自由に歩いて力量を得、ときに会っては拍子を知り、自然に打ち自然に当る。これすべて空の道。

戻る